« 中国の成都で日系の店舗が襲撃だと! | Main | 日本製品「不売」運動の組織結成 »

教科書問題は解決できるか?

歴史の教科書はどう書いてもめるのでは?また日本が槍玉にあがっていると思うひとも多いかと。

中国は怒ってます(リンク)。

韓国や中国にとっては、あの帝国・軍国主義の日本が国連常任理事国入りなどもってのほか!第一、歴史を自分たちの都合のいいように解釈しているではないか!っていう感じで中国とか韓国は怒っているのでしょう。彼らは「被害者」ですから、心情として分からないでもありません。

日本も原爆投下に関しては「被害者」と言えるかもしれません。アメリカにやはり「戦争終結を早めるための手段」と言われても、納得はできないでしょう。しかしアメリカはあれは間違いだったとはいわないでしょう。もしか100年後には謝罪するかもしれません。100年後の人には自分たちにとってまったく関係のない「客観的事実」となっているからです。

「中国には侵略しました」と書いて不都合がありますか?そう聞くとカチンと来る人もいるでしょう?個人的には書いて良いと思います。ただし、満州鉄道の建設から話を始めるべきです。理由をちゃんと説明しないから、突然日本が中国を侵略したいみたなイメージになるのです。日本人はそんなに悪い民族ではありません。だから、侵略だとか、侵略じゃないとかで、もめるのです。いきさつを書けばいいのです。

日中戦争の話は、まず日露戦争の結果、満州が日本の経済圏に組み込まれ、日本が中国の許可を得て満州鉄道を建設し、沿線が日本の財産(実質的には領土)になったというところから始まります。そんなか中国でも民族運動が高まり、中華民国が成立。にもかかわらず、関東軍が満州事変を起こし、事実上満州は日本の植民地となってしまった。そりゃ中国人は怒るでしょう。沖縄が今、アメリカの属領になったら日本人は皆怒ると思います。

それで中国人による抗日運動が起こって、日本人が殺害されるという事件が多発し、これは中華民国政府が抗日運動を仕掛けているからだということになって、これは中華民国を懲らしめて、抵抗をやめさせようと関東軍が軍事作戦に動き出したというところが、日中戦争開戦までの大筋です。(盧溝橋が挑発だったとかいう話もありますが、あのあと事件は現地の話し合いで決着を見ています。)

現代の視点から言えば、満州の権益に日本が固執したところに問題があるわけです。ホリエモンのニッポン放送の敵対的買収に喩えれば、買収に不満をもっているニッポン放送社員が、満州の中国人というところでしょうか。

日中戦争に突入した日本の戦略的思考は、アメリカが、9.11テロを実行したアルカイダの本拠地はアフガニスタンだからぶっ潰すというのと同じです。イラク戦争もアルカイダと関係があるかもしれないイラクを潰すということも、大量破壊兵器とともに当初いわれてました。極めて軍国主義的だとは思いません。

日本は「正当な方法」で満州の利権を確保しているわけですから、抗日運動なんかおかしいというのももっともです。でも、これはホリエモンのニッポン放送の敵対的買収と同じです。合法だろうが、正当だろうが、国民感情は別物です。正当だからと言って、力ずくで解決しようとしても、それは無理です。

ベトナム戦争でアメリカが負けたのはジャングル戦だったからだけではなく(M16が密林戦に向いおらず、AK(カラシニコフ)の方が打撃力もあって良いということもありますが)、民心掌握に失敗したこともあります。イギリス軍はマラヤ(現マレーシア)での共産勢力との戦いにおいて、民心掌握に成功して、作戦は成功を収め、共産主義の拡大を食い止めています。

日本が戦争に突入する前、世界がブロック経済に向かう中で輸出が滞り、経済が破綻する日本が満州に活路を見出そうとしたというのは事実です。よってブロック経済も日本を侵略に向かわせた原因のひとつとして明記すべきと思います。理由もなく侵略はしないのですから、原因は明記しておくべきです。

そして最後に、未曾有の犠牲者を出し、侵略した国(あるいは植民地)に「経済援助」と言う名の「賠償金」を払う価値があの戦争にあったのか?を考えるべきです。日本は植民地を解放したという話も出てきますが、日本に対する抵抗運動が少なくとも、ビルマ、フィリピン、ヴェトナムで起こっています。すべて民心掌握に失敗したからです。大義があっても、それを実行できなければ意味がありません。

最近の中国の動きを見ていると、戦前の日本の青年将校のような過激さと妄信ときわどさがあるように思います。ネットで反日活動が広がっているようですが、ネットばっかり見てるんじゃない!もっと世界に目を向けろ!とも言いたいですね。お宅の春暁ガス田は「侵略」じゃないですか!ということを誰も言わない。

NHKBSで放送していた香港の討論番組で、中国が日本の国連常任理事国入りに対して拒否権は発動できないかもしれないという話をしてました。世界の多くの国が日本の国連の常任理事国入りに賛成している状況で、はたして中国は拒否権を発動できるのかと。

もし中国が拒否権を発動しないと、この反日活動家や署名をした人たちの怒りはどこに向くのでしょう?中国はちょっと反日運動を煽りすぎたかもしれません。中国人民に政府は腰抜けだと言われ、反感を買うことになるかもしれません。日本は日露戦争で勝利をおさめて、自国の力を国民も含めて過信した感があります。中国も日本のことは結構いいますが、日本の歴史からあまり学んでいませんね。

教科書問題は解決できるか?内政干渉だとかあまり日本も愛国心とかそういうことじゃなく、事実を書けばいいのです(理由も含めて)。竹島は係争中でいいじゃないですか。それは事実です。

あとマスコミも騒ぎすぎです。そう思います。詳しくはこちらのサイトをどうぞ(プロマスコミの弱点)

|

« 中国の成都で日系の店舗が襲撃だと! | Main | 日本製品「不売」運動の組織結成 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 教科書問題は解決できるか?:

» プロマスコミの弱点 [時事を考える]
新聞、テレビ、ラジオ、ネットなどでプロマスコミのニュース、記事をみていて、その弱 [Read More]

Tracked on April 06, 2005 03:52 PM

» 日本の国連常任理事国入り [HOME★9(ほめく)]
日本が国連の常任理事国入りを目指しています。日本政府がといった方が正確でしょうか [Read More]

Tracked on April 07, 2005 12:40 AM

« 中国の成都で日系の店舗が襲撃だと! | Main | 日本製品「不売」運動の組織結成 »